COLUMN

10年後のあなたが変わるFP情報

2022.11.14

ライフプラン

テーマ:

「セミナー講師のFPが語る!幸せになるライフプランとは?」(2022年11月号)

「セミナー講師のFPが語る!幸せになるライフプランとは?」(2022年11月号)

FPユニオンLabo 10年後のあなたが変わるFP情報2022年11月号

 

みなさんこんにちは。ファイナンシャルプランナーの宮越肇(みやごしはじめ)です。

会社を立ち上げて、この11月27日で10年経過することになります。ここまで来れたのは弊社サービスをご利用して頂いている皆さまと弊社スタッフのおかげです。ありがとうございます。この10年を機に、私が考える【幸せになるライフプラン】について書こうと思います。

私はセミナー講師として24年間、多くの皆さまにライフプランやお金の話をしてきました。また、弊社はセミナー講師だけでなく、お客様との個別相談にも従事し、人それぞれ異なる多くの人生や価値観があることを弊社のスタッフ達と共有してきました。

 

・年収が高いのにお金が貯まらない人

・お金があるのに老後が心配という人

・30代半ばで資産5000万円以上を保有する人

・離婚後、再スタートするためにライフプランを作る人

・大きな借り入れ額(借金)を返済しながら、多くの不動産収益物件を持つ人

・子供にできる限り資産を残したいという人と子供に残すことは良くないと考える人

・老後は田舎に帰りたい人と帰りたくない人

・両親が介護になったら、在宅介護する人と施設介護で対応する人

・退職後は働きたくないという人と働き続けたいという人

・資産寿命が100歳までないと不安という人と80歳まであれば良いという人

上記は一部を紹介しましたが、これらに単身者、既婚者、お子さまの有無によっても、さまざまな価値観が派生して存在し、人の数だけ価値観があるように思います。

多くの価値観があるなか、【幸せになるライフプラン】をテーマに書くならば、【幸せ】と【お金】の関係について無視できないように感じます。人によって、幸せの定義は異なりますから難しいですよね。しかし、1人のファイナンシャルプランナーとして、お金の話だけでなく、お客様の価値観にも触れることができ、お客様に幸せになってもらいたい!という気持ちは絶やさず常に追求したいと思っています。

そこで「幸福とお金の関連性」について、多くの研究がされているなかでも世界的に有名な「定説」とも言われている研究結果を紹介します。

これはノーベル経済学賞受賞者である心理学者ダニエル・カーネマン教授が調査会社ギャラップと共同で行った調査によって発表(2010)されました。この調査結果を分かりやすくした有名な話が、「ワインの値段と満足度」の関係です。

ワインを買うお金がない方が500円のワインを飲むと、その方の満足度は急激に上昇し、日頃から500円のワインを飲んでいる方が2,000円のワインを飲むと、急上昇とはいかないものの上昇する。では、50万円のワインと200万円のワインとでは?よっぽどのワイン通やソムリエでなければ味の変化には分からないのでは?と思います。ワインの値段が上がれば満足度は上がるが、以下の図ように一定のラインで頭打ちになるということです。

もちろん人による個人差はあるのでしょう。また、アメリカ人や日本人など、その国の文化による多少の違いはあるだろうと思います。しかし、この「幸福度の頭打ち説」は、信ぴょう性があるものとして私は信じ切っていました。

しかし、この定説を覆す新たな研究結果が昨年2021年1月に発表されました。それが以下になります!

年収が7万5,000ドルを超える場合でも幸福度は収入とともに上昇する!

これはペンシルベニア大学ウォートンスクールの上級研究員、マシュー・キリングスワース氏の最新調査で判明した研究結果です。立ち止まって熟考したときの人々の生活の評価「評価的な幸福」と、人生の瞬間における人々の感情「経験した幸福」にも焦点を当てた研究です。

もう少し分かりやすく書くと(あくまでもイメージですよ!)・・・

キリングスワース氏は3万人以上の雇用者にアプリを使って「今どのように感じているか?」「自分の人生にどの程度満足しているか?」といった質問に毎日、数回答えてもらい、日々の感情や幸福度を記録・分析したそうです。その結果、カーネマン教授の「幸福度の頭打ち説」になるような証拠は見当たらなかったとしています。

人間の感情は複雑ですから、浮き沈みする細かい幸福度の変化までも調査できたことは携帯アプリが進化したことによって可能になったのだろう!と、単純にスゴイ時代になったな~と思いました。

また、ここで1つ、私が今まで誤解していたことを記載します。実は「幸福度の頭打ち説」のカーネマン教授は、評価的な幸福(Life Satisfaction)では、年収に比例して幸福度はあがる!と以前から明らかにしており、経験した幸福(Experienced Well-Being)についてのみ「頭打ちする」と発表していた!ということです。

つまり、経験した幸福(Experienced Well-Being)についてのみ「頭打ちする」と言われてた定説に対して、キリングスワース氏は「頭打ちせずに年収に比例する!」と発表したわけです。

キリングスワース氏は所得が増えるにつれて「自分の人生を自分の力でコントロールしている」という感覚が増え、それが幸福感につながるとしているそうです。しかし、同時に「人は人生の成功を測る際、お金を重視し過ぎている」とも言っているそうです。

「幸せはお金で買えない!」や「お金が全てではない!」など、これらのフレーズを納得しながら心地良く聞いてきた私にとって、キリングスワース氏の研究結果は、何だか少し寂しい気持ちになってしまいます。

そんななか、精神科医で作家でもある樺沢紫苑(かばさわ しおん)さんの著書「精神科医が見つけた3つの幸福~最新科学から最高の人生をつくる方法~」が、納得して心地良く理解できたので紹介したくなります。

幸福とは、脳内でセロトニン、オキシトシン、ドーパミンの3つの「幸福物質」が分泌されている状態を指すそうです。セロトニンは「健康」、オキシトシンは「つながり」、ドーパミンは「成功」に関する脳内物質であり、幸福には優先順位があるそうです。セロトニン的幸福がすべての基礎となることが大切で、その上にオキシトシン的幸福があり、ドーパミン的幸福は、もっとも優先度が低いそうです。

もう少し分かりやすく書くと(あくまでもイメージですよ!)・・・

ドーパミン的幸福は麻薬みたいなもので、ドンドン麻痺して慣れてくるそうです。過去において幸せを感じていた経験も、何度も繰り返して経験すると当たり前になり、同じ経験をしても幸せを感じにくくなるのでしょう。冒頭に紹介したワインの話は当てはまるように思います。50万円や200万円のワインを何度も繰り返して飲んでいれば、それが当たり前となり、初めて飲んだ時に感じた幸福はいつまでも得られないのでしょう。

セロトニン的幸福とは【体の健康】が充実しているときの幸福感であり、オキシトシン的幸福とは【心の健康】が充実しているときの幸福感になります。

例えば、CMで視聴者のセロトニン的幸福感を刺激しているものは、洗濯洗剤のCMです。「青い空!輝く太陽!優しい風!洗濯でキレイになった真っ白いシャツ!」これらを想像するだけで健康的な気持ち良さが感じます。オキシトニン的幸福感を刺激しているCMは住宅メーカなどです。「少し寂しい雰囲気の夕暮れ・・・、疲れた1日の帰宅・・・、家で待ってくれているのは家族!」心が温まるのは私だけでしょうか。

幸せとは「セロトニン的幸福 > オキシトシン的幸福 > ドーパミン的幸福」の3段階で積み上げられるものであるそうです。セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は、幸福の基礎であり、これがシッカリしていなければ、頑丈な建物は立てられないように、幸せを感じることは難しいそうです。

幸福は「結果」ではなく、「状態」であるから、まずは自分がいま手にしている幸福に気づき、それを維持するように努力するべきだと言っています。これは納得できます!

【幸せになるライフプラン】について書こうと思ったときから、幸せの定義は人それぞれ異なるため結論付けることは難しいだろうと予測していました。あくまでも私の意見になりますが、以下に記載して終わりとさせて頂きます。

また本文の最後に【幸せになるライフプラン】を実現するための<最初の一歩>として弊社サービスの【ライフプラン相談】を紹介しています。ご興味があればクリックしてみてください。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

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