COLUMN

10年後のあなたが変わるFP情報

2026.07.23

年金・老後

テーマ:

「人生100年時代はあなたにとって良いこと?不安なこと?」(2026年7号)

「人生100年時代はあなたにとって良いこと?不安なこと?」(2026年7号)

10年後のあなたが変わるFP情報(2026年7号)

 

今回のコラムの概要

・長生き人生で不安なことはありますか?

・人生100年時代で世の中のしくみが変わる

・将来のことを前もって考えておこう

 

 

こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの八木澤浩司です。

私は50代の方に向けたセカンドライフセミナーを担当することが多いのですが、セミナーで必ず聞く質問があります。それは、「長生きが良いことだと思う方は手を上げてください」なのですが、参加者の中でどのくらいの方が手を上げると思いますか?

手を上げる方は、多いときで参加者の1割程度。全く手が上がらないときも少なくありません。ちなみに皆さんは、長生きをどう思いますか?

 

手を上げない方が不安なことは?

 

皆さんは、手を上げない方の理由は何だと思いますか?

「生きていくためのお金が心配」とおっしゃる方も一定数いるのですが、一番多いのは「健康で長生きだったら良いけど、介護が必要だったり、病気だったら家族に負担をかけることが一番心配」という方です。

 

内閣府が毎年行っている「高齢者社会対策に関する調査」があります。

調査自体は毎年行われているのですが、毎年調査項目に変更があるためタイトルが毎年変更になっています。ただし、数年ごとに同じ項目で調査しているところがあるので見てみましょう。

(出典:内閣府令和3年度『高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査』より複数回答の中で上位3つを抜粋して掲載)

 

内閣府の調査結果を見ても、将来不安なことは、「病気」「介護」「収入」が上位を占めています。

 

ちなみに、私も親の暮らしのことが心配な年齢になってきました。

父母は青森県で二人暮らしをしているのですが、一昨年、私の母が急性心筋梗塞で大学病院に運ばれて入院することになりました。父母が医者から「緊急手術を行います。経過観察も含めて3週間程度入院が必要です」と言われたとき、父は驚くべき発言をしたのです。そうです「私の食事は?」と言ったのです。このことを母から聞いた私は、「父は1人で生きていけない」と強く思いました。

母の手術は成功し無事に退院し、今は二人で地元に住んでいますが、「親のどちらかに万一があったら、もしくは介護になったら、親や私はどういう暮らしになるのか」を突き付けられました。私も自分と家族の健康や介護が不安な一人です。

 

人生100年時代といわれるようになって10年

 

人生100年という言葉が広がるようになったのは、2016年に発表されたイギリスの経済学者リンダ・グラットンが書いた著書『LIFE SHIFT』の「はじめに」の部分に日本が例として取り上げられていて、「2007年に生まれた日本の子どもの半数以上が100歳以上になるだろう」と書かれていたのです。

(出典:令和8年度版 高齢社会白書より)

 

上記のグラフは日本人の平均寿命の実績値の推移が記載されているものですが、今から40年以上先の2070年までの推計値も記載されています。たしかに将来の推計をみると、日本人が長生きになっていくことが予想されています。

このことから、日本政府は「日本人が長寿になっていくことをふまえて、社会のしくみを変えていくことが必要だ」として、いろいろな社会保障制度などが変わってきています。

 

大きく変わったことでいうと、公的年金制度です。以前は60歳から受け取れていた年金が、今は原則65歳となりました。年金の支給開始年齢が下がることに伴って、定年年齢も65歳への引き下げが行われるようになってきています。私たちが働く環境も大きく変わろうとしている最中です。

 

世の中のしくみが変わっていくことへの備えはどうする?

 

人生100年時代といわれて、過去の人生設計から大きな転換点を迎える方が多いことでしょう。私もその一人です。では、どうやって備えればよいのでしょうか?

人間は後悔する生き物といわれます。過去のことを振り返って「あの時、ああしておけばよかった。こうしておけばよかった」と思うことは多いでしょう。現役で働いている方は特に、仕事も家庭のことも忙しく、自分の将来のことを考える時間が後回しになることも多いと思います。

でも、将来のことを考えていないと、厳しい現実がやってくるかもしれません。将来のことを確実に想定して完璧に備えることは難しいですが、予想して備えることはできます。

 

ご自身で将来どのように生活していくのか、収入・支出はどうなるのか、貯蓄はどうなっていくのか、などのライフプランを考える時間を作りましょう。

ただし、どのように考えたらよいのか、どのように備えたら良いのかなどを悩まれた際には、自分たちだけで悩まず、専門家に相談することをおすすめします。

 

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