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10年後のあなたが変わるFP情報

2024.11.18

住宅・不動産

テーマ:

「変動金利が上昇!FPが今の時期に考える住宅ローン返済のポイントとは」 (2024年11号)

「変動金利が上昇!FPが今の時期に考える住宅ローン返済のポイントとは」 (2024年11号)

10年後のあなたが変わるFP情報(2024年11号)

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住宅ローンの変動金利が上昇に転じてきました。返済中の住宅ローン返済計画にご不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。繰り上げ返済を検討するなど、今後どのような対策をすればいいのか、今この時期だからこそ参考にしてほしいコラムです。

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こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの吉上美枝子です。

現在、我が家は戸建ての持ち家に住んでおります。2013年に借りた住宅ローンは2本に分かれており、土地と建物それぞれ変動金利で返済をしています。

年2回ほど返済予定表が通知されるのですが、先日、はじめて返済予定の借入利率が変更する旨のお知らせが来ました。

 

ちょうど私が個別相談をしているお客様からも、返済中の変動金利の利率が変わる通知がきたというご相談を受けたところでしたので、まさに今、変動金利の利率が上昇するという連絡を受けていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 

実際にどのくらいの金利上昇が起きているのでしょう。

私が借りているM銀行では、2025年1月分の返済から金利がそれまでより0.15%上がることになり、2013年に借り入れた1.075%から1.225%に上昇することになります。

(2013年借入時の変動金利0.875%に、がん特約の0.2%が上乗せでの設定です)

また、先ほどのご相談中のお客様が借りているQ銀行では、現在は0.907%で返済していますが、2025年1月分から0.25%上昇の1.157%へ金利が適用変更になるという通知が来ています。

同じ変動金利を借りているにもかかわらず、なぜ、M銀行は0.15%上昇で、Q銀行は0.25%上昇と、変動上昇幅に違いがあるのでしょうか。

それは変動金利の利率を設定する際の、短期プライムレートが関係してきます。

金融機関が最も信用度の高い優良企業に資金を貸し出す際に適用する、一番優遇された金利で、かつ、貸出期間が1年未満のものを「短期プライムレート」といいます。

短期プライムレートは各金融機関が独自に決定するものですが、そのためには金融機関の資金調達コスト、国の景気や経済状況、市場金利などを参考にしているのです。

そして各金融機関はこの短期プライムレートで決定した金利を指標に、住宅ローンの変動金利の利率を決定しているのです。

実際の返済額はこのようになります。

M銀行 変動金利1.075%⇒1.225%(0.15%上昇)した場合

M銀行の場合は、金利が上昇しているにもかかわらず返済額は68,203円のままですが、返済内訳をみると、2025年1月からの利息の返済額が増え、代わりに元金の返済額が減っているのが分かります。これは変動金利の「5年ルール」というものが適用されており、金利が上昇しても返済額は5年間は変えずにいるというものです。ただし、返済内訳は金利が上がった分、利息の比重が増え、元金が減りにくくなっていることがわかります。

5年に1度しか返済額の見直しをしない分、金利上昇が想定より大きくなっていく場合、利息の返済額がさらに増え、毎月返済をしていても元金が減らないという事態が起こる可能性もあるわけです。

 

Q銀行 変動金利0.907%⇒1.157%(0.25%上昇)した場合

Q銀行は「5年ルール」を適用していない金融機関でしたので、金利上昇と同じ幅分の利息上昇が、返済額にも反映されています。このように金利上昇が毎月の返済額へダイレクトに影響するケースもあります。

 

変動金利はこれまで長い期間、低金利の状態が続いてきましたが、普通預金金利などをはじめ市場金利の上昇も踏まえ、ついに上昇化に転じてまいりました。

私が借りているM銀行ですと、ざっくり毎月の利息の返済負担感が2千円程度上がるようになります。年間ですと、2万5千円ほどではありますが、長い目でみると、繰り上げ返済を定期的に実行し、住宅ローンの返済予定を計画的に前倒しにする、もしくは毎月の負担感軽減につなげるようにしていこうと考えております。

 

住宅ローンの繰り上げ返済にあたり、手元資金も残しつつ、無理のない範囲で実施するということがポイントになります。手元資金を必要以上に返済に回しすぎて、自分や家族の重要なライフイベントへの影響が出ては元も子もありません。

ライフプランを意識した繰り上げ返済の計画を検討されたい方は、ぜひお金の専門家でもあるFPにアドバイスを求めてみてはいかがでしょうか。

 

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