COLUMN

10年後のあなたが変わるFP情報

2021.04.28

家計・消費

テーマ:

「我が家の家計は平均より高い?低い?」(2021年4月号)

「我が家の家計は平均より高い?低い?」(2021年4月号)

FPユニオンLabo 10年後のあなたが変わるFP情報2021年4月号

 

□■□■□■□ごあいさつ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

 

皆さま、こんにちは。下山千佳子(しもやまちかこ)です。

コロナ禍になって1年が過ぎ、生活のスタイルもガラッと変わってしまったのではないでしょうか?

コロナ前より家で過ごすことも多くなり、今までとは生活の価値観も変わってきたのか、最近、個別相談のご依頼がとても多くなりました。

今回は、弊社開発の「家計カンタンチェック」ソフトを用いての初回相談の一部をちょっと覗いていただきたいと思います。

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「我が家の家計は平均より高い?低い?」(2021年4月号)

 

皆さま、こんにちは。下山千佳子(しもやまちかこ)です。

最近、とても個別相談のご依頼が多くなっています。

特に多いのは、30代のご夫婦です。それもダブルインカム(共働き)のご夫妻が多く、今後のライフプラン、マイホーム購入、家計管理、保険など将来のことをしっかりと考えたいということでご相談に来られます。

私は、18年FPとして個別相談をしておりますが、今の若い方たちは、不景気の中に育ってきたせいか、とてもマネーリテラシーが高いと思います。将来のことを把握し、しっかり考えていきたいという思いが強くその為ならプロに相談して有料でもサービスを受けたいという方々が多いです。また、30代から将来の老後を心配していらっしゃったりもします。これは、日本の社会が少子高齢化であり、今後の年金への不安や現在の税金、社会保険料の負担による可処分所得の減少など、知らず知らずに耳に入ってきて、少なからず将来に対する不安を感じているからではないでしょうか?

そのような相談者の方々と初回相談でお話する中に「家計」・「収入」・「貯金」が日本の平均から見てどうなのか?について弊社開発の「家計カンタンチェック」ソフトを使ってお話しをしているのでその一部をお伝えしたいと思います。

では、今回のご相談者の田中さんご夫婦とFP(下山)
の会話を少しのぞいてみてください。

 

【登場人物のプロフィール】

FP:下山 (FPになって18年、1500件以上の個別相談を受け、数々の ご家庭のライフプランを作成。改善案をアドバイスしてきた)

相談者:田中様  ご主人(36歳) 会社員 年収600万円
         奥様(33歳) 会社員 年収300万円
         お子様 (3歳)

 

FP:田中様 本日はよろしくお願い致します。

ご夫妻:よろしくお願いします。

FP:田中様ご夫妻は、お金の管理はどうされていますか?

ご主人:お互い仕事しているので、共通のお財布にそれぞれからお金を出し合って、そこから共通のものは出しています。

FP:そうですか。最近、共働きのご夫妻はそういう管理の方が多いですが、それでお互い、どのくらい毎月または、年間貯金できていますか?

奥様:私は、毎月5万円くらい貯金していますが、あなたは?

ご主人:私はほとんどしていません。

奥様:やっぱり…。

FP:最近は以前と違って、ダブルインカムでお互いが自由にお金を使える分、お金の管理を各々でしっかりできていればいいのですが、そうでないと知らないうちにお金が出て行ってしまって、お互い思ったより貯まっていないことが多いんです。

いざ、お家を購入する段階になって、初めて貯蓄がオープンになり「こんなにお互い貯金がないとは思わなかった」とご夫婦でがっかりされるケースもあります。

なので、共働きの場合は、しっかりご夫婦で管理されることが大事です。お金を見える化して、どのくらい自分の家計は貯金ができるのかを把握。ご主人はいくら、奥様はいくらと決めて、その金額をお給料が入ったらすぐ引き落とす、先取り貯金をして、残ったお金で生活するという習慣をつけることですね。余ってから貯蓄するという方もいますが、ついお金があると使いたくなりますよね?

では、ここで、日本の平均と比べてお2人の家計がどうか見ていきたいと思います。まずは、ご年齢とご家族構成を入れてみますね

 

FP:田中様と同じ36歳のご家庭で世帯人数が3人の平均はこちらになります。

 

FP:まずは基本生活費になりますが、こちらは、住居費や教育費を除いた金額になります。お車の費用なども入っております。

田中様のご家庭の基本生活費はどのくらいになりますか?

奥様:そうですね、これ、一ヶ月あたりの平均ですよね? それだと、だいたい、30万円くらいです。

FP:少しオーバーしていますね。この細かい内訳をみていただいて

何が多そうですか?

奥様:食費ですね。特に外食費とかUber Eats(ウーバーイーツ)とかを入れると9万円くらいになります。

 

FP:他にはどうですか?

奥様:なんだろう、あ、子どもの洋服とかおもちゃとか、ネットでちょこちょこ買ってしまっています。そういうのも結構、塵も積もれば山となりますね。

FP:そうですね。実は、ライフプランをやってみるとこの基本生活費を1か月3万円下げただけでも将来には大きな影響があります。

皆さま、その違いをお見せするとびっくりされますよ。「3万円でこんなに変わるんですね」って。

 

奥様:あなたも結構、つかっているよね? 最近は、コロナで飲み会もなくなりましたが、主人は、以前はかなり飲み会でもお金使っていました。

FP:そうですか。コロナで生活スタイルが変わっていますから、今は、お金を見える化するいいチャンスですね。

お金は同じ金額でも「納得して使うお金」と「知らないで使ってしまったお金」ではお金の価値が全然違います。ご夫婦で納得できるお金の使い方を考えていただくといいですね。

 

では、次に収入の平均を見てみましょう

田中様ご夫妻のご収入はおいくらですか?

ご主人:私が600万円で、妻が300万円です。

 

FP:同じ年代の方の平均は、こちら

 

なので、ほぼ平均に近いですね。

 

では、次に貯蓄にいきます。

田中様ご夫妻の合計の貯蓄はおいくらですか?

ご主人:え?いくらある?俺はゼロ

奥様:もーーー。えっと、私が350万円くらいです。

 

FP:そうですか?平均からするとちょっと少ないですね。

ただ、この平均は30歳から39歳と幅がありますので、これから貯めれば大丈夫ですが、お金の管理のところが気になりますね。

 

先ほどの「基本生活費」「収入」「貯蓄」のバランスを見てみると

ということになります。

 

収入は、平均値くらいですが、基本生活費が多いので貯蓄が少ないということがわかります。

 

ご主人:確かに、私は、何に使っているのかよくわからないうちにお金がなくなっているように思います。

奥様:そうなんですよ。私から見ると主人は、無駄に使っているものが多いように思っていましたが、各々のお財布から出しているので、あまり主人の方まで言うのも言いにくくて・・・・。

でも、今日、これが分かって、お金の管理は各々でなくて、夫婦で管理しなくてはいけないことがわかりました。

 

FP:そうなんです。ダブルインカムの怖い所は、お互いがお金を稼いでいるので、お金の管理が個人個人になってしまって、ふたを開けたら貯蓄が出来ていないというところです。

 

もう一つ、実は、このシミュレーションには、住居費と教育費が入っていません。

住宅費と教育費は、各々の家庭でかなり個人差があります。価値観によっても大きく変わってきます。この人生に大きく影響する3大資金がこの「住宅費」「教育費」であり、もう一つが「老後費」になります。人生の中でこれらにどのくらいお金がかかるのか、かけたいのかまでも入れて、将来どうなるかのお金の動きを見ていくことが本来は必要です。

それが「ライフプランシミュレーション」になります。

「ライフプランシミュレーション」をされた後のご夫婦は、お互いのお金の価値観がわかり、2人で頑張っていこう!とモチベ―ション、バリバリになって帰られることが多いです。 是非、機会があれば、ライフプランシミュレーションもされてみることをおススメします。

 

ご主人:そうなんですね。是非、やってみたいです。

奥様:今回、主人がお金のことに目覚めてくれたのは大きな収穫です。

FP:そうですね。お金の管理は、ご夫婦で力を合わせてされることが一番なので、これからが楽しみですね。

 

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以上、初回相談のやり取りを少し覗いていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

初回相談では、この他にも、その方の状況にあわせたライフプラン、住宅購入、保険、資産運用などの各々のレクチャーも実施しています。

 

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